介護福祉士の給料は本当に安い?平均年収や給料アップの方法について解説!

2021.09.30

介護福祉士の給料は本当に安い?平均年収や給料アップの方法について解説!

「介護業界=給料が安い」というイメージをお持ちではないですか?

 

年収やボーナス額というのは、働く上でやっぱり重要視したい条件の1つだと思います。

 

この記事では、実際どれくらい給料をもらえるのかを『年代別』『男女別』『地域別』でご紹介!

 

そして皆さんが疑問に思う『どうして給料が安いのか』や、長く介護の現場で働くには欠かせない『給料アップにはどうすればいいのか』について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

介護福祉士の平均年収・平均月収・平均ボーナス(年代別・男女別・地域別)

介護福祉士の平均年収・平均月収・平均ボーナス(年代別・男女別・地域別)

職場を選ぶ時に気になる条件といえば、やはり給料ではないでしょうか。

 

厚生労働省『令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果』によると介護福祉士の平均月収は338,340円。そこから想定される平均年収は約406万円です。

 

手取りは額面の約7割から8割になるので月収約24万〜27万円ほどになります。

 

では介護士の平均の年収・月給・ボーナスについて『年代別』『男女別』『地域別』で詳しく見ていきましょう。

 

介護士の『年代別』平均年収・平均月収・平均ボーナス

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より、介護士の年代別『平均年収・平均月給・平均ボーナス』をまとめると

平均年収 平均月給 平均ボーナス
20〜24歳 297万円 21.6万円 37.8万円
25〜29歳 337万円 23.6万円 53.1万円
30〜34歳 352万円 24.6万円 56.8万円
35〜39歳 358万円 25.0万円 57.9万円
40〜44歳 356万円 25.0万円 56.5万円
45〜49歳 350万円 24.6万円 55.1万円
50〜55歳 337万円 23.8万円 51.7万円
55〜59歳 338万円 23.9万円 51.9万円

上の表から、年齢に給料は比例していない事がわかります。本来なら「年齢が上がるたびに平均給料が高くなるのでは?」と思うところですが、一体どうして年齢と給料が比例していないのでしょうか?

 

実は「介護業界において30代・40代からでも未経験として働き始める人が多い」からです。つまり、年齢よりも経験年数が給料に影響しています。

介護士の『男女別』平均年収・平均月収・平均ボーナス

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より、介護士の男女別『平均年収・平均月給・平均ボーナス』をまとめると

平均年収 平均月収 平均ボーナス
男性 370万円 26.0万円 58.8万円
女性 332万円 23.5万円 49.8万円

 

結果として男性の方が給料は高いようです。理由は様々考えられますが、管理職につく割合が比較的男性の方が高いことや、女性のパートタイムで働く割合が男性よりも大きいことなどが挙げられます。

介護士の『地域別』平均年収・平均月収・平均ボーナス都道府県ランキング!

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より、介護士の地域別『平均年収・平均月給・平均ボーナス』とランキング形式でまとめると

 

都道府県 平均年収 平均月収 平均ボーナス
1 東京都 404万円 29.0万円 55.7万円
2 滋賀県 392万円 26.4万円 75.0万円
3 愛知県 391万円 27.2万円 64.4万円
4 神奈川県 389万円 27.1万円 63.7万円
5 群馬県 387万円 26.7万円 67.3万円
6 千葉県 382万円 27.2万円 55.9万円
7 京都府 371万円 26.1万円 57.8万円
8 埼玉県 371万円 26.7万円 50.1万円
9 石川県 369万円 24.9万円 70.0万円
10 兵庫県 367万円 25.9万円 56.0万円
11 岐阜県 367万円 26.1万円 53.7万円
12 大阪府 361万円 25.6万円 51.2万円
13 三重県 358万円 24.8万円 61.3万円
14 茨城県 357万円 25.1万円 56.8万円
15 山梨県 356万円 24.3万円 63.8万円
16 福井県 353万円 24.0万円 64.6万円
17 宮城県 351万円 24.6万円 55.0万円
18 富山県 350万円 24.0万円 63.0万円
19 静岡県 348万円 24.4万円 55.6万円

 

都道府県 平均年収 平均月給 平均ボーナス
20 奈良県 346万円 24.5万円 52.1万円
21 島根県 345万円 23.5万円 63.3万円
22 香川県 344万円 24.3万円 52.9万円
23 栃木県 343万円 24.9万円 44.1万円
24 広島県 341万円 23.8万円 54.8万円
25 岡山県 339万円 23.9万円 51.9万円
26 山口県 339万円 23.3万円 59.9万円
27 新潟県 337万円 22.9万円 62.0万円
28 宮崎県 336万円 22.1万円 69.8万円
29 鹿児島県 333万円 22.8万円 59.7万円
30 長野県 332万円 23.9万円 45.4万円
31 福岡県 329万円 23.6万円 46.7万円
32 北海道 326万円 22.8万円 52.0万円
33 大分県 321万円 22.6万円 50.1万円
34 沖縄県 318万円 22.6万円 46.5万円
35 高知県 318万円 22.5万円 47.0万円
36 福島県 314万円 23.1万円 37.5万円
37 青森県 314万円 21.2万円 59.0万円
38 和歌山県 310万円 21.8万円 47.6万円

 

都道府県 平均年収 平均月収 平均ボーナス
39 岩手県 309万円 21.3万円 52.5万円
40 徳島県 308万円 22.0万円 44.7万円
41 秋田県 306万円 21.6万円 47.0万円
42 愛媛県 303万円 22.0万円 39.6万円
43 熊本県 303万円 21.2万円 48.1万円
44 鳥取県 300万円 21.7万円 40.1万円
45 長崎県 296万円 21.3万円 40.8万円
46 佐賀県 296万円 21.0万円 44.3万円
47 山形県 294万円 21.9万円 31.2万円

 

大都市だからといって上位に来るとは限らないようです。あなたの地域は何位でしたか?

 

介護福祉士の給料が低い3つの理由

介護福祉士の給料が低い3つの理由

介護業界は常に人材不足と言われているのに、どうして給料が低いと言われているのでしょうか。

 

その理由について、詳しく説明していきます。

 

介護報酬の上限と人員配置の規定がある

事業所の主な収入源は、介護保険サービスを提供することによる介護報酬です。

 

介護報酬は利用者の要介護度によって決まっているので、事業所が自由に報酬額を決める事ができません。また、利用者の数によって介護職員の数も法律で定められています。

 

そのため、事業所はスタッフを少なく配置することができないので、一人当たりの給料を高く設定する事ができません

事業所の内部保留が多い

介護業界は事業所の内部保留が多い業界と言われています。

 

内部保留とは、事業所の貯金のようなもので、もし今後、介護報酬の引き下げや、何かしらのトラブルがあっても、長く安定した経営をするために持っておきたい資産です。

 

しかし、この内部保留が多いことで、職員に還元する割合が下がり、給料が低いと言われる理由になっています

介護職の専門性が重要視されていない

介護は『身の回りのお世話』という印象が強く、『誰でもできる仕事』と認識されることも少なくありません。

 

実際、未経験・無資格でも働くことができるので、医者や看護師のような必ず資格を持っていないと働けない業種と比べると、給料が安くなっているという現状があります。

 

介護福祉士の給料をアップさせる方法

介護福祉士の給料をアップさせる方法

ここまで介護士の給料について現在の状況を見てきました。でも気になるのは、これから給料が上がっていくのかということですよね。

 

ここでは具体的な給料アップの方法についてご紹介します。

 

スキルアップできる資格を取って給料アップ!

給料明細を見てみると、介護職では資格手当というのが大きく給料を左右します。

 

例えば初任者研修保有者と介護福祉士では、月給にして約18,000円の差が!介護福祉士として実務経験を積み、『認定介護福祉士』や『ケアマネージャー』のなどの資格を取りキャリアアップすることで給料アップする事ができます。

役職に就いて給料アップ!

ユニットリーダーやフロアリーダー、介護主任など役職に就くことで役職手当がつき給料アップが可能です。

 

役職に就くことで責任と仕事が増えますが、自分の役割をしっかりこなしていく事で、職場での評価を上げる事ができます。すると、管理者・施設長などの、さらに上の役職に昇格するチャンスが広がるでしょう。

転職して給料アップ!

もちろん勤続年数によって基本給が上がる場合もありますが、それが大きく見込めない場合、より自分に合った条件の事業所へ転職するのも一つの手です。

 

介護業界では資格手当や夜勤手当など様々な手当がありますが、その手当の金額は事業所によってばらつきがあります。また介護施設の規模や種類によっても基本給や各種手当の条件が異なる場合も!

 

各種手当が充実していることや夜勤の多さなど自分の希望に合う条件を満たす転職で給料アップを期待できます

まとめ

仕事の割に給料が安いと思われている介護業界ですが、雇用の安定化を図るため処遇改善手当の支給など国をあげて給料体系の改善が行われています。

 

また段階的に資格を取ることで給料アップすることもでき『介護福祉士』になると他業種と比べても決して低いということはありません。

 

その後もスキルアップやキャリアアップで給料をアップしたり、事業所によって給料体系に違いがあるのでより良い条件の事業所に転職するなど様々な方法で給料をあげていくことが可能ですよ。