介護福祉士のキャリアアップ!人気のケアマネからキャリアチェンジまで様々な職種をご紹介!
2021.10.27
介護士として働くと『介護福祉士になるのが大きな目標!』とよく言われますが「介護福祉士になったらゴールなの?」「介護福祉士からのキャリアアップ何があるのかな?」このように感じる方は多いです。
他にも、「介護士としてずっとやっていけるのかな」と不安を抱えキャリアアップを考える方もいます。
今回は介護福祉士からのキャリアアップを考えている方に向けて『介護福祉士がキャリアアップで目指したい職種3選』『キャリアアップするための方法(職種別)』『その他のキャリアアップ先や方法』について詳しくご紹介!
最後までお読みいただくと、あなたのキャリアアップのヒントが見つかるかもしれません。
介護福祉士がキャリアップで目指したい職種3選
介護福祉士からのキャリアアップと一言で言っても、どのような方向にキャリアアップしたいかによって様々です。
ここでは、『相談業務』『介護のスキルアップ』『施設運営』の3つの方向でキャリアアップを目指す代表的な職種3選をご紹介します。
介護福祉士からのキャリアアップ人気No.1!ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護福祉士からのキャリアアップを目指すときに、まず1番に選択肢に浮かぶのはケアマネージャー(介護支援専門員)です。
「腰が痛い・・・体力が続かない・・・このままずっとやっていけるのかな?」と体力面の不安を抱えている介護士は少なくありません。このような悩みを持った方には特にオススメです!
ケアマネージャーの主な仕事内容は
- 利用者さんのケアプランの作成
- 介護サービス事業者との連絡・調整
- 利用者さん、その家族からの相談に対しアドバイスをする
などです。
介護の現場で身体介護をするのではなく、事務系の相談業務になるので体力面の心配はありません。そして『給料が上がる!』という大きなメリットがあります。
介護福祉士の平均年収約395万円に対し、ケアマネージャーの平均年収は約441万円!「介護福祉士の次はケアマネだ!」と考える人が多いのも、うなずけますね!
介護を極めたい方にオススメ!認定介護福祉士
「現場が好き!」「介護を極めたい!」このように考える人には、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士がオススメ!実は2015年12月から開始された新しい民間資格で、歴史が浅い資格なんです。
なので待遇面で介護福祉士と大きく変わるかと言われると少し難しいかもしれません。しかし、職場からの大きな信頼を得られるので、リーダーや介護主任などの役職に就く機会が増えるでしょう。
すると『役職手当による給料アップ』が見込める可能性がありますよ!
主な仕事内容としては、従来の介護業務に加え、介護スタッフの教育などです。
「利用者さんのために、より質の高い介護サービスを提供したい!」という人は取得を目指すのもいいでしょう。
経営運営にも関わりたい方にオススメ!施設長などの管理者
「いつかは現場を離れて施設運営に携わりたい」「どんどん出世したい!」このような思いがある人は、施設長などの管理者を目指すというキャリアアップの道もあります。管理者の仕事内容は多岐に渡りますが大きく分けると
- 介護業務の管理・・・適切な介護サービスが提供できているか管理する
- 人材の管理・・・職員の採用・教育を管理する
- 収支・運営の管理・・・利用者さんの確保、売上や利益の管理
の3つに分けることができます。
施設全体の責任を負う立場になりますが、その分『給料が上がる』『理想の介護施設を目指すことができる』というメリットや、やりがいがあります。
管理者の平均年収は500万円を超える場合もあり、施設形態や規模、法人によってはさらに年収アップの期待も!介護業務だけでなく、経営・運営に興味がある人にオススメです。
キャリアアップするための方法(職種別)
『ケアマネージャー』『認定介護福祉士』『施設長などの管理者』がどんな仕事なのかや、メリットが分かった所で、次はどのような方法で目指していけるのかを見ていきましょう!
それぞれの職種別に『〇〇になるための方法』をまとめてみました!
ケアマネージャーになるための方法まとめ
ケアマネージャーになる方法は
①ケアマネージャーの受験資格を得る
→介護福祉士などの一定の資格を保有し、実務経験が5年以上かつ900日以上が必要!
②年1回行われる試験に合格する
→合格率はなんと10%〜20%の狭き門!
③87時間の実務研修を修了する
④ケアマネージャーの登録申請をする
このような手順を踏みます。その後も、5年ごとに研修を受けて更新しなければいけません。
試験対策は独学も可能です。しかし、働きながら勉強時間を確保するのは、とても大変ですよね?
そのため、定期的にスクールに通ったり、添削課題の提出をしなければならない通信講座を使って勉強している人が多いです。
スクールや通信講座の費用はかかりますが、その後ケアマネージャーとして活躍し、収入アップすれば十分元が取れます!
認定介護福祉士になるための方法まとめ
認定介護福祉士を取得するには『認定介護福祉士養成研修(I類・II類)』を受講・修了します。
試験があるわけではありません。気になる受講資格や費用、期間など詳しくみていきましょう。
I類受講資格 | ・介護福祉士としての実務経験(5年以上)があること
・介護職員を対象とした現任研修の受講歴(100時間以上)があること ・研修実施団体のレポート課題または受講試験で一定水準の成績を修めていること |
II類受講資格 | ・認定介護福祉士養成研修Ⅰ類を修了していること
・介護職の小チーム(ユニットなど5人から10人のチーム)のリーダーとしての実務経験があること |
費用 | 約60万円
自治体の補助金などを活用できるケースもあり |
期間 | 全600時間のカリキュラムで約1年半から2年間かかる |
認定介護福祉士は歴史の浅さと、高額な受講費用や長い研修期間から、ハードルが高く、取得している人が少ない!
(2020年9月時点で約60名)今後さらに高齢化社会が深刻になると予想される日本では、介護業界の需要はますます高まります。そこで、より質の高い介護サービスの提供と人材の確保が必要不可欠!
そのため、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士をこれから求める可能性は大いにあるので、これからに期待の資格と言えます。
施設長などの管理者になる方法まとめ
施設長や管理者になるには、
①職場内で勤務年数や経験を重ねリーダーや介護主任などを経て、役職をステップアップする
②中途採用で管理者として採用される
と言う方法があります。管理者はスタッフをまとめていく必要があるので、職場内の信頼やマネジメント能力があるかなどを見られ、適任だと評価されなければいけません。
介護施設によって施設長になるための資格や要件があります。代表的な施設の要件を見ていきましょう。
特別養護老人ホームの場合
- 社会福祉主事の要件を満たす者
- 社会福祉事業に2年以上従事した者
- 社会福祉施設長資格認定講習会を受講した者
のうち、いずれかを満たせば施設長になれます。
グループホームの場合
- 認知症介護に3年以上従事した者
- 認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者
を全て満たせば施設長になれます。
有料老人ホームやデイサービスの場合
- 特別な資格、要件なし
施設長や管理者のポストは介護施設に1つなので誰でもなれるわけではありません。
しかし、介護施設の新規開設や管理者候補の中途採用などの求人は意外と多くあるので、施設長や管理者を目指す人は、求人情報をこまめにチェックしましょう!
その他のキャリアアップ先や方法
ここまで紹介した3つの職種以外にも、介護福祉士からのキャリアアップ先は様々です。
ここでは介護福祉士の経験を生かして活躍のフィールドを広げることができる『社会福祉士』『看護師』『理学・作業療法士』についてご紹介します。
福祉分野の国家資格『社会福祉士(生活相談員)』
介護福祉士の経験から広く『福祉』に関わりたいと考える人は社会福祉士(生活相談員)へのキャリアアップも良い選択肢だと思います。社会福祉士とは介護福祉士と同様に福祉分野の『国家資格』です。
社会福祉士の仕事内容は『日常生活で困っている人の相談に応じて福祉・医療サービス事業者との連絡・調整』をする相談業務をします。
仕事内容を見ると「介護福祉士やケアマネージャーと何が違うの?」と思いませんか?大きな違いは、支援の対象となる人の違いです。
介護福祉士・ケアマネージャー・・・『高齢者や障害を抱えた方を支援する』
社会福祉士・・・『高齢者や障害を抱えた方だけでなく、難しい家庭環境下の児童など何らかの理由で日常生活で困っている方全般を支援する』
このように社会福祉士は福祉分野全般に対し相談業務を行います。社会福祉士になるには、受験資格を得て国家試験に合格しなければなりません。
その受験資格には、学歴や実務経験によって期間は違いますが、養成施設を卒業することが必要です。そのため、受験するまでのハードルが高くなってしまいます。
しかし介護福祉士よりも給料も上がりますし、夜勤もないというメリットがあります。
介護から医療へキャリアチェンジ『看護師』
介護福祉士の経験を生かして、看護師へのキャリアアップを目指す方もいます。
『介護福祉士では限定的にしか行えない医療行為を広く行えるようになること』と『給料が上がる』と言うメリットがあります。
しかし、看護師になるには、看護学校へ通う必要があるので、働きながら看護師を目指すのはとてもハードルが高くなります。逆に言えば、ハードルは高い分『介護福祉士と看護師』のダブルライセンスを持っている人は大変貴重です。
『介護分野の知識が深い看護師』は今の時代とても需要があるので、難しいけれど目指す価値があります。
リハビリの専門職で高齢者をサポート『理学・作業療法士』
介護福祉士の経験を生かしてリハビリの専門職である『理学療法士』や『作業療法士』を目指すのも1つの選択肢です。簡単に理学療法士と作業療法士の違いを説明しましょう。
理学療法士・・・『起き上がる』『歩く』などの身体の運動機能の回復やそのケアを行う
作業療法士・・・『字を書く』『料理を作る』などの日常生活を送るためのケアや、それに伴う心のケアを行う
同じリハビリの専門職でもこのように違います。どちらも看護師と同様養成施設に通う必要があり、働きながら取得するにはハードルが高いです。
しかし、リハビリの分野は、これから高齢化社会が進み需要が高く、求人の数も多いので専門職の資格を持っていることは大きな武器になります。
まとめ
今回は介護福祉士からのキャリアアップについて詳しく解説していきました。「体力がきついから相談業務を目指したい」「出世して給料をあげたい」「ずっと現場で働きたい」など人それぞれステップアップしていきたい方向が違います。
キャリアアップをするためには、試験に合格したり学校に通ったりと働きながらでは大変です。
しかしその分返ってくるメリットも大きいので「キャリアアップがしたいな」と思っている方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか!あなたのキャリアアップのヒントは見つかりましたか?